目的
無線LANルーターのソフトウェア・ファームウェアをDIYする。故に、自分で好きなネットワークサービスをインストールすることができます。
- samba
- DLNA
- Mesh Network
- VPN
- FTP
- UPnP
- DDNS
- 3G, LTE
とか基本的にLinuxでできることは全部できる。中身はLinuxだから。
DD-WRTをインストールする
めっちゃ簡単です。
準備するもの
- PC
- WZR-HP-AG300H
手順
1. 以下のサイトからdd-wrtのファームウェアをダウンロードする。
http://www.dd-wrt.com/wiki/index.php/Buffalo_WZR-HP-AG300H
2. ルーターの電源を入れる。
3. WEBUIにアクセスする。(初期設定は192.168.11.1)
4. ファームウェア更新画面から手順1でダウンロードしたファームウェアを入れる。
5. しばらく待つと192.168.1.1で立ち上がるので好きに遊ぶがよろし。
OpenWrtをインストールする
DD-WRTと比べると運用方法も一気に難易度があがります。自分で全部manageしたいという方にしかおすすめできません。
準備するもの
- PC
- WZR-HP-AG300H
- T8 トルクスドライバー
- マイナスドライバー (筐体ひっぺがし用)
- TTLレベルのシリアル接続ができるケーブル (秋月のFT232RLとか)
- はんだ、はんだごて、銅線とか。ようははんだづけしなきゃならんです。
手順
1. 以下のサイトからopenwrtのファームウェアをダウンロードする。
http://downloads.openwrt.org/snapshots/trunk/ar71xx/openwrt-ar71xx-generic-wzr-hp-ag300h-jffs2-tftp.bin
2. ag300hの殻割りをします。以下のページに殻割りの手順が写真付きで載っていてわかりやすいです。
https://picasaweb.google.com/111743287730172647732/BuffaloWZRHPAG300HHardwarePhotos
3. うまく殻割り出来たらシリアルをつなぐ作業に入ります。"Movie Engine"スイッチのそばにシリアルのPinがありますので、ボードとFT232RLをつなぎます。
以下の写真が参考になりますが、txとrxが逆なので注意してください。
正しくはスイッチ側から「rx, tx, gnd, vcc」です。
https://picasaweb.google.com/111743287730172647732/BuffaloWZRHPAG300HHardwarePhotos#5684893740977826434
4. FT232RLとag300hをこんなふうにつなぎます。
(FT232RL) (WZR-HP-AG300H)
tx <---> rx
rx <---> tx
gnd <---> gnd
5. PCにFT232RLのドライバをインストールします。
6. PCにターミナルソフトをインストールします。私はminicom派です。ターミナルの設定は以下の通り。設定したらターミナルを起動します。
Bps/Par/Bits : 115200, 8n1
Hardware Flow Control : No
Software Flow Control : No
7. 別のターミナルを開いて、tftpコマンドをインストールします。
$ sudo port install tftp
8. PCとルーターのLAN port-1 (WANの隣) を有線LANでつなぎます。有線LANはハブ経由でも大丈夫です。以下のコマンドを実行します。最後の"put"行はまだエンターキーを
おしちゃダメです。
$ cd YOUR/FIRMWARE/PATH
$ sudo arp -s 192.168.11.1 02:aa:bb:cc:dd:20 ifscope en0
$ tftp 192.168.11.1
tftp>binary
tftp>rexmt 1
tftp>timeout 60
tftp>put openwrt-ar71xx-generic-wzr-hp-ag300h-jffs2-tftp.bin
9. ルーターの電源を入れます。ターミナルを見ていて...
tftp server(receive) go, waiting:4[sec]
このへんでCtrl+C連打するとredbootが止まります。止まったら以下のコマンドを実行
します。
ar7100> setenv accept_open_rt_fmt 1
ar7100> saveenv
10. 電源ひっこぬいてルーターを再起動し、手順8のputで止まっているコンソールでエンターキーを押して実行します。あとは自動的にファームウェアがインストールされるのでしばらく待ちます。
11. 8で設定したarpエントリを消去します。消去しないと192.168.11.1にアクセスできません。
$ sudo arp -d -a
12. http://192.168.11.1にアクセスできればOKです。
実はシリアルコンソールはredbootで"setenv accept_open_rt_fmt 1"するためだけにあります。
本当はdd-wrtの状態でfisconfigでredbootの設定を変更できればシリアルなんて
いらんのですが、どうやってもFIS directoryが壊れるので諦めてシリアルをつなぐことに
しました。
参考
http://wiki.openwrt.org/toh/buffalo/wzr-hp-ag300h
Buffalo純正ファームウェアに戻す
飽きたのでbuffalo純正ファームウェアに戻します。
1. Buffaloからファームウェアをダウンロード。私の環境はMacですのでMac用のファイルをダウンロードします。1.72はtftpできないという噂があったので、私は1.70を使用しています。
http://buffalo.jp/download/driver/lan/wzr-hp-ag300h_fw-win.html
2. dmgファイルをマウントすると、中にファームウェアがあるので適当な場所にとりだします。
3. 先ほどと同じようにtftpコマンドを使用して、アップロードします。
4. 初期設定のIPアドレス(192.168.11.1)で復帰すればOKです。
おしまい